ピーポーに揺られながら、オイラは天井をぼんやり見ていた。
なんか、懐かしいこの感じ。
でも、同時に心のどっかがザワザワしてた。
――左手、動かん。
――左足、感覚ない。
あれ?
前回の時はさ、もっと普通に歩いて病院行けたんだよな。
車イスなんか乗らなかったし、麻痺もなかった。
なのに今回は…。
ちょっとようすがおかしい。
オイラ、天井を見つめながら、いや〜な予感を、じわじわと感じてた。
「また出血しただけなら、すぐ退院できるかも」
そんな甘い期待は、左半身のズドーンとした重さで、あっさりぶち壊された。
マジか。
今度は、麻痺つきか…。
何も言えなかった。
ストレッチャーの上で、ただただ天井を眺めてた。
「まだ終わらせねぇぞ。」
そう、ふと思った。
で、あとから奥さんに聞いた話。
オイラが運ばれてバタバタしてる時に、会社から何人か駆けつけてきてくれてたらしい。
その中に――
オイラが正直、嫌いなジジィが来てた。
そいつ、オイラの前でこう言ったらしい。
「こんな時に倒れやがって。〇〇検査が終わってから倒れればよかったのに!」
……は?
聞いた瞬間、オイラ、血圧爆上げ。
てかまた血管切れるかもって。
寝たきりなのに、心拍数だけグイーーンって上がった気がした。
「このオイラが、好きで倒れたと思っとるんか」
身体は動かんかったけど、心の中ではグーパンチ連打だった。
今があるのは2年前お前の為に一肌脱いで協力してやったのに。
これが本当の恩を仇で返すだな。
今こうやって書いてる時も血管が切れそうである。
今回はばっかで申し訳ありません。
世の中全てに感謝しなきゃって心改めようと思ったのに思えない。
でもこんな人にはなってはいけないって言う反面教師大先生なんだよね。
そう!
そう思う!
そう思います!
そう思っているはず⁉️
そう思うしかない‼️
ほんじゃ
To be continued…
